
Acerca de
無謀な挑戦
50歳で役者デビュー 田中栄吾

「日本映画は同じ様な顔ぶればかり」 「演技力でキャスティングされていない」 「どうせ〇〇とかが主演でしょ?」
これらの言葉は映画関係者ではない一般の観客からもよく聞くと思います。
今の日本映画界では実力主義のキャスティング/オーディションはかなり少ないです。明らかにミスキャストな人選や、演技力が乏しいにも関わらず知名度のみで主演に選ばれる等、役者を表現者として尊重しているとは到底思えません。そんな業界で実際に映画の制作に関わると「こんなに凄い人がいたのか...」と驚くような逸材と実際に出会う事があります。
その1人が前作「マカリス」で出会った田中栄吾という役者です。
「実績、演技経験はありません」
はっきりとそう書いて「マカリス」のオーディションに応募してきた彼の存在、写真から伝わってくる奥深さに興味を持ちオーディションを受けてもらう事にしたのです。そこで彼の存在感、内に秘めている強い感情に圧倒されました。
「マカリス」の撮影当日、彼が演技初体験、撮影初体験である事を私以外は知らずに撮影が行われました。彼の存在感にスタッフ、キャストが圧倒され、皆んな彼がベテランの役者だと皆が勘違いしていました。今回が役者デビューという事をスタッフ、キャストに伝えた時の彼らの驚いた表情を今でも覚えてます。
「夢は幾つになっても叶えられる」「役者はいつ始めても遅くない」というのは決して綺麗事ではなく、事実であると証明できる役者が田中栄吾という存在です。
50年間温存されていた才能を初めて起用できたのが私自身であった事を誇りに思っており、「この人を世界に羽ばたかせたい」と本気で思っています。知名度、権力、金銭力、実績に頼るのではなく、あくまでも1人の役者であり1人の人間として世界へ羽ばたくのを本気で見てみたい。そう思いながら、長い時間をかけてこの脚本を書いています。
50代になって夢を掴む。そんな素敵な人生の一員になれる事を嬉しく思っています。 現在進行中のサクセスストーリーに皆さまにもご参加、ご協力頂けると幸いです。